2010-12-31

第6回 【ネットでの動画配信の発展と課題】

2001年9月11日以降にアメリカが起こした「対テロ」戦争の経過とともに、抵抗する側からのインターネットを使った動画配信はその展開を加速させた。この回では、それらの成立過程から現在までに起きたネットでの動画配信をめぐるさまざまな出来事を振り返る。また、昨今広がっているUSTREAMなどのネットによる動画配信の展開をみながら、メディアと運動をめぐる現在を話し合う。

[トーク]:山川宗則(Media Champon)
藤井光(映像ディレクター・美術家)
川井拓也(ヒマナイヌ)
小林アツシ(映像ディレクター・ビデオアクト反戦プロジェクトスタッフ)
[進行]:細谷修平(Media Champon)

▲日時:1月26日(水)19時~21時半頃
▲場所:素人の乱・12号店 JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
  杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F(奥の部屋)
  北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい・アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥
  地図 → http://trio4.nobody.jp/keita/shop/12/map.html
▲参加費:500円
▲主催:メディアアクティビスト懇談会
  Email:maroundtable@gmail.com
  TEL:03-3296-2720(OurPlanet-TV内)
  当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)

2010-12-18

録画UPしました―第5回

USTREAMで配信した第5回【身体的メディアの実践】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#fifth

2010-12-11

第5回 【身体的メディアの実践】

テレビ、インターネット、飛び交う視聴覚メディアは、様々な演出によって「選ばれた出来事」を僕らに押しつけ、緩やかなしかし確かな統制をもくろみながら、いまなおそのスピードを加速させている。
この回では、そこから脱却するであろう、バナー、ステッカー、zineといった手触りのある複数のメディア、身体性を伴う空間的メディアについて、模索舎における主体的情報の窓口という実践、そしてIRAにおけるインフォショップという実践をみながら、例えばその発生源の1つともいえるDIYパンクシーンなどを通して話し合う。

[トーク]:成田圭祐(Irregular Rhythm Asylum)
五味正彦(模索舎元代表)
[進行]:細谷修平(Media Champon)

▲日時:12月16日(木)19時~21時半頃
▲場所:素人の乱・12号店 JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
  杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F(奥の部屋)
  北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい・アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥
  地図 → http://trio4.nobody.jp/keita/shop/12/map.html
▲参加費:500円
▲主催:メディアアクティビスト懇談会
  Email:maroundtable@gmail.com
  TEL:03-3296-2720(OurPlanet-TV内)
  当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)

2010-11-28

資料と報告―第4回

当日配布資料

★報告
 第4回のゲストは印鑰智哉さん。90年代からPARCやJCA-NET、グリーンピースなどのNGOで活動し、様々なサイバーアクションに挑戦してきた方だ。
 印鑰さんは、インターネットやコンピュータ技術の変化発展に応じて、運動のスタイルの再評価・再定義が必要だと強調した。特にメーリングリストやWebサイト・ブログを持っていても、その位置づけや活用方法が適切でないと運動のタコツボ化状態から抜け出せないと言及。ツイッターやフェイスブックなどSNSによるつながり合いと広報宣伝をブログやサイトと連動させながら、情報の流れる構造を変化させていくことが重要だと述べた。

 たしかに運動内において、インターネットやコンピュータ技術の位置づけは未だに下流工程だと言えよう。つまり、自らの態度を表明し、よびかけ、つながり、記録していく運動サイクルの中で、未だに周縁的な存在に留まっている。しかし、運動とは、人間と情報のネットワーク(ストリーム)をデザイン(再構築)していくことに他ならない。
 よびかける・つながる・参加する(SNS)、記録する・蓄積する・整理する(データベース)、コンテンツデザイン・ユーザビリティ(CMS)、魅せる(ビジュアルデザイン)、干渉・介入から無縁(独立サーバとセキュリティ・通信の秘密)、情報共有と著作権(ライセンス)などを挙げてみれば、最近のwikileaksの例をみるまでもなく、もはやICTの利活用や技術の習得それ自体の政治性が極めてわかりやすい時代になっていると言える。そのことに自覚的な運動展開や運動スタイルの刷新をはかろうとする動きをネットアクティビズムと言うことができるだろう。(MediR 松浦敏尚)

録画UPしました―第4回

USTREAMで配信した第4回【ネットアクティビズムとはなにか?】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#fourth

2010-11-07

第4-6回チラシ

こちらからダウンロードできます。

第4回 【ネットアクティビズムとは何か】

 私たちは、人との出会い方、行動への参加の仕方、行動の記録と共有の仕方などにおいて、メーリングリストやチャット、ブログ、SNSなどの発展とともにダイナミックに変化する日常を生きている。
 世界でも日本でも80年代後半から、オンラインネットワークを通して、人と人や、人と組織の間のコミュニケーション回路をどう創出し変容させていくのか、ここに強い意識をもって行動する人々が現れ始めた。彼らは、オンライン上での表現の自由と通信の秘密はどのようにして保障されるべきかというテーマも提起した。日本ではJCA-NETが90年代後半から活動を始め、黎明期の貴重な成果を築いてきた。
 近年では08年のG8洞爺湖サミットで、G8メディアネットワークが独自のサーバを駆使してオルタナティブな情報発信のプラットフォームを実現した。しかし、日本の社会運動はオンラインとオフラインのアクションをうまく結ぶことに成功しているとはいえない。
 90年代から国内外のNGOやJCA-NETで活動し、様々なサイバーアクションに挑戦してきた印鑰智哉さんをゲストに、日本社会でぶつかる大きな壁とそれを突破するために必要な道筋について考える。

◆ ゲストスピーカー:
 印鑰智哉(NGO/市民運動のICT活用助っ人@tomo_nada)
◆ 進行:
 安田幸弘(レイバーネット日本共同代表)
 松浦敏尚(市民メディアセンターMediRスタッフ)

*トーク1時間・ディスカッション1時間30分程度の予定です。

▲日時:11月25日(木)19:00-21:30
▲場所:素人の乱・12号店 JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
  杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F(奥の部屋)
  北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい・アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥
  地図 → http://trio4.nobody.jp/keita/shop/12/map.html
▲参加費:500円
▲主催:メディアアクティビスト懇談会
  Email:maroundtable@gmail.com
  TEL:03-3296-2720(OurPlanet-TV内)当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)

2010-10-29

報告と資料―第3回

当日資料

★報告
 10月27日、素人の乱12号店で検証・日本のメディアアクテイビズム第3回「市民メディアの勃興、挫折、現在」が開催された。当初、報告者として市民メディアアドバイザーの下村健一さんを予定していたが、内閣審議官に就任し多忙を極めているため、急遽ピンチヒッターとしてフリーライターの岩本太郎さんに報告・司会をお願いした。岩本さんはこの7年ほど全国各地の市民メディアを取材されている。

 まず問題提起として、なぜ市民メディアは根付かないのか、という問いが投げかけられた。
 報告者の白石草さん(OurPlanetTV)は、今日の会のために市民メディアの簡単なチャート図を作成。メディアアクティビズムとは、社会を変えていくメディア、あるいはメディアの構造自体を変えていくメディアと言えるのではないか、と定義した上で各々の市民メディアにはスタンスの違いがあるのではないか、と述べた。

 続いて、映像でいくつかの市民メディアを紹介。
 大きな特徴としては、マスメディアでは取り上げられない話題が扱われていることがうかがえる。各々の市民メディアが点在し、横のつながりが希薄だったが、市民メディア全国協議会が発足し2004年からは毎年市民メディア全国交流集会(通称:メディフェス)が開催されている。
 一方で、消滅した市民メディアも多く、それはなぜだろうかと白石さんが問いかけた。
 それに対して、岩本さんは組織をまとめるオルガナイザーがいる所は長続きしている、と答えた。続いて話は、白石さんらが2001年に立ち上げた、OurPlanetTVの具体的な話へ。白石さんはマスメディアから独立してインターネット放送局OurPlanetTVを作ったが、当初のイメージはビデオジャーナリストが作品を発表する場を想定していた。しかし、いわゆるプロではない市民の方々からビデオの製作方法を教えてほしいという相談を多数受ける中で、徐々に市民メディアの重要性に気付いて行ったそうだ。 同時に、インターネットで放送できるならそれで十分ではないかと思っていたが、海外のオルタナティブメディアの活動を知るなかで、発表の場を拡張する動きをしなければならないことにも気付いたという。

 続いて、横浜のポートサイドステーションの和田昌樹さんにも加わっていただいた。
 ポートサイドステーションは当初FM放送局を作ろうとしていたが、横浜の特殊な電波事情から難しいことが分かり、インターネット放送局にシフトした。横浜にはいくつものインターネット放送局があり、その横のつながりを総称して横浜市民放送局、としている。和田さんはボランティアで市民メディアに関わることの限界を指摘。同時に、運営のために助成金をもらうことからおこる内紛など生々しい話もされた。そこで、市民メディアであっても独自に財源を作っていく必要も述べられた。横浜市では11月から開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力)に向けて警備が強化されているが、横浜市民放送局ではAPECに批判的な放送も行っており、行政との距離感の大切さも語られた。
 ちなみに、横浜市民放送局ではAPECに合わせて、NO APECという趣旨のもと、48時間テレビを放送する準備を進めているそうだ。

 続いて、白石さんはOurPlanetTVの運営形態を紹介。
 その後、和田さんは多彩な人材が市民メディアに関わることで起こる人間関係の難しさも紹介された。

 休憩後、オーマイニュースはなぜ日本でうまくいかなかったのか、という話題に。白石さんはオーマイニュースの運営にも関わっていた立場から問題点を指摘。一つは、組織形態が古く、既存のメディアの形態を踏襲していた点。もう一点は目的意識が曖昧なうえにヘッドハンティングで人材を集めた点。そこで白石さんが感じたのは、多くの市民メディアはやりたい人が集い、目的意識がはっきりしている場合は長続きする、ということだった。
 一方で、岩本さんはオーマイニュースの失敗をもって活字系の市民メディアが根付かないことにはならないだろうと述べ、和田さんはご自身がかつて1969年に創刊された「週刊アンポ」の編集に関わっていた経験を語られた。また、和田さんは市民メディアとしては下から積み上げていくような形が理想で、マスコミが拾い上げない声を伝えていくことの大切さを述べられた。

 質疑応答では、下村さんが内閣審議官になったことについてどう思うか、という質問が。そこで下村さんから届いたメッセージが読み上げられ、下村さんに期待することも議論になった。
 続いて、インターネットの発達で世界中に情報が発信できることが強調されたが、一方で地域をつなぐメディアとしての役割も重要になっているのではないか、ということも語られた。また、ネット上のバーチャルな関係だけではなく、生で接することの重要性も語られた。

 最後に、白石さんは市民メディアの中にも政治的な話題を忌避する傾向を感じていて、もう少し横のつながりがあってもいいのではないか、と語られた。(映像作家、VIDEO ACT!スタッフ:本田孝義)

録画UPしました―第3回

USTREAMで配信した第3回【市民メディアの勃興、挫折、現在動】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#third

2010-10-20

第3回 【市民メディアの勃興、挫折、現在】

   デジタル技術の進歩によって、誰もが自由に表現できる時代に入った。DVカメラの登場やブロードバンドの整備によって個人が放送局を持ったり、情報発信することが可能になったとも言われる。一方で、1995年の阪神大震災以降、地域のコミュニティ放送局やケーブルテレビ局においても、市民メディアの活躍は大きく広がった。
   とはいえ、オーマイニュースやJANJANなど、市民参加型のネットメディアは活動を停止。海外などと比較すると、日本における市民メディアは規模も影響力も小さく、社会における認知度も低い。
  なぜ、日本では市民メディアが根付きにくいのか。日本における市民メディア活動の軌跡を振り返りながら、ソーシャルメディアが盛んな現在において、市民メディアにどんな意義があるのかを語り合う。

[トーク]:岩本太郎(フリーライター)
白石草(OurPlanetTV)
下村健一(市民メディアアドバイザー) [予定]

*トーク1時間、ディスカッション1時間30分程度の予定です。

▲日時:10月27日(水)19時~21時半頃
▲場所:素人の乱・12号店
杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F(奥の部屋)
JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい
アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥
地図→http://trio4.nobody.jp/keita/shop/12/map.html
当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)
▲参加費:500円
▲主催:メディアアクティビスト懇談会
e-mail:maroundtable@gmail.com
TEL:03-3296-2720(OurPlanet-TV内)

※当日は、インターネット動画配信・記録を行います。

2010-10-02

報告と資料―第2回

★ 当日配布資料  資料

★ 報告
 第2回目の懇談会は、80年代から現在まで日本のメディア運動を担ってきたキーパーソンの一人、松原明さん(ビデオプレス、レイバーネット、MediR)を招いて開催された。 テーマは「ペーパータイガーTVと日本のメディア運動」だが、報告は最近のネット動画・ライブ配信の活動にまで及んだ。現在でもメディア運動の中心的存在であるが、松原さんの功績としてまず最初に挙げなければならないのは、92年につくられた民衆のメディア連絡会事務局長としての活躍である。民衆のメディア連絡会結成は、日本と海外の情勢およびメディア運動の展開に呼応して結集された日本のメディアアクティビズム黎明期の歴史的な結節点とも言うことができるだろう。したがって、民衆のメディア連絡会結成の経緯、90年代メディア運動の発展と連絡会活動休止(2000年)までのおおよその時代に絞ってまとめてみたいと思う(その他の部分は映像資料を参照)。

 80年代後半から、世界の社会運動の現場で小型ビデオカメラが活躍を始める。市民撮影の映像が社会にインパクトを与えた事例として、89年のルーマニア・チャウシェスク政権崩壊をとらえた映像、91年の米ロサンゼルスでスピード違反の黒人男性が白人警官によって集団暴行を加えられた映像などが挙げられた。このような流れの中で、80年代前半から活動を始めていたアメリカのペーパータイガーTVが、ケーブルテレビを使って、全米から集められた湾岸戦争を支持しないオルタナティブな映像を連続的に発信していく。同時期に、労働運動とメディアに共通の関心をもつアメリカのスティーブゼルツァー氏(レイバーテック)と韓国の金明準氏(労働者ニュース制作団・映像メディアセンターMEDIACT現所長)と松原さんが知り合い、時を同じくしてペーパータイガーTVとも出会うことになった。早速、ペーパータイガーTVからキャシー・スコットさんを招き、韓国や台湾、チリなどのビデオ映像も紹介する民衆のメディア国際交流集会が開かれた(91年12月)。まさに世界のメディア運動と日本のメディア運動の出会いの瞬間であり、民衆のメディア連絡会の出発点とも言えるものだった。松原さんは、ペーパータイガーTVが湾岸戦争を指揮したブッシュ大統領の「New world order(新しい世界の秩序)」に対抗して言った「News world order(情報新秩序)」の精神に強い共感を覚えたという。
 民衆のメディア連絡会に結集したのは、「伝えたいことを伝えたい。マスメディアがだめなら自分たちでやるしかない」というスピリットに共感した自主的なビデオ制作、映画制作、上映運動をしていた個人やグループだった。はじめは20人ほどのゆるいネットワークで、できることリストの作成から始め、ビデオ映像を作って見せる交流するを主眼にした活動が始まった。毎月の例会や勉強会、年1回の交流集会、ニュースレターの発行などを重ね、やがてビデオ作品のリストになり、メーリングリストは400名を超すまでに発展した。
 連絡会メンバーの手によって、「無法ポリスとわたりあう方法」、「新宿路上テレビ」、「あなたは天皇の戦争責任をどう思いますか」、「人らしく生きよう―国労冬物語」、ビデオ塾、などの映像作品やグループが輩出されていった。新宿路上テレビの制作者は、「野宿者のドキュメンタリをつくって見せたら、野宿者が喜んでくれて出演意欲も感じたので、TVニュースのパロディという形でそこにあるコニュニティの姿とその世界観を現出させたかった。支援者も当事者もこの場を形成しているみんなの世界を形にしたかった」と語っている。松原さんはこの時期の活動に、当事者の発信・タブー無し・自由な発表形態といったメディアアクティビズムの原型を見ることができると指摘している。
 しかし、民衆のメディア連絡会は2000年にメーリングリストを残しながらも、オフラインの活動を休止しファーストステージの活動を終える。各分野に専門性をもつメンバーが増えそれぞれに特化した方がいいだろうという判断と、メーリングリストの荒れによる疲弊があったという。ここには現在の私たちが学ぶべきポイントがあると感じる。メーリングリストの荒れが直接的な契機になったとは言え、交流メインの活動によって築かれた多分野横断的な活動を一歩引き上げるためには、交流に留まらない運動としての戦略性や工夫がさらに必要ではなかっただろうか。後退と低迷を続ける日本の社会運動が独自のメディア獲得に成功していないこととも無縁ではないだろう。

 最後に、松原さんは9点に渡って、現在の日本のメディア運動に対する問題提起を行った。その締めとして、民衆のメディア連絡会のような意識的な場づくり、ネットワークの再生を強調した。私たちがセカンドステージを拓き、日本のメディア運動の今日的な発展を望むなら、民衆のメディア連絡会の成果と限界を時代的特徴と合わせて深く学ぶ必要がある。 (MediR 松浦敏尚)

★ ブログ紹介記事
あなたはテレビのニュースを信じますか?―山の自然と生き物のブログ
http://blog.livedoor.jp/kensanjya/archives/51866921.html

2010-09-30

録画UPしました―第2回

USTREAMで配信した第2回【ペーパータイガーTVと日本のメディア運動】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#second

2010-09-04

第2回 【ペーパータイガーTVと日本のメディア運動】

 1991年湾岸戦争のとき、アメリカのマスコミは戦争支持一色だった。そんな中、唯一反対の声を上げたのは、ニューヨークのケーブルTV局「ペーパータイガー」だった。かれらは全米の草の根メディア活動家に呼びかけ、反戦デモなどの映像素材を集め、番組をつくり衛星放送で流した。このペーパータイガーTVに大いに刺激されて、「日本にも民衆のメディアをつくろう」という動きがスタートし、1992年には「民衆のメディア連絡会」が発足した。連絡会は、メディア運動の母体となり、その後「ビデオアクト」「レイバーネット日本」「3分ビデオ運動」などを生み出していった。そして2010年には、ネットTVという形で「市民放送局の夢」が現実のものとなる。今回報告するのは、1989年ビデオプレス設立以来、これらの運動の渦中にいた自称「元祖メディアアクティビスト」の松原明さん。
 報告では、映像をたっぷり使いながら、メディア運動の足跡をたどり、今後の展望・問題点・課題に迫りたい。

[報告]:松原明(ビデオプレス・レイバーネット日本)  報告:1時間15分、ディスカッション:1時間の予定

◆ 日時 : 2010年9月30日(木)19:00-21:30
◆ 場所 : 素人の乱12号店
       杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F
       JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
       北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい。アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥。
       当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)

◆ 参加費 : 500円
◆ 当日、インターネット動画配信・記録あり

◆ 主催 : メディアアクティビスト懇談会
Mail:maroundtable[a]gmail.com TEL:03-3296-2720(OurPlanet-TV内)

2010-08-30

報告と資料―第1回

★ 当日配布資料  資料1 資料2

★ 報告
 8月26日(木)、高円寺の素人の乱12号店で「検証・日本のメディアアクティビズム」が開催しました。第1回となる今回のテーマは「自主メディアの夜明け」。
 元小川プロダクションのプロデューサー伏屋博雄さんとTVF審査委員の佐藤博昭さんをゲストに招き、1960年代から80年年代のメディアと運動について話を伺いました。
 伏屋さんは、現地の農民と生活を共にしながら三里塚闘争を描き続けた故小川紳介監督のいわば金庫番。岩波映画時代に、小川紳介が土本典昭らと切磋琢磨した「青の会」の話を皮切りに、カンパを集めながら全国各地で上映会を展開した日々を生々しく語ってくれました。
 テレビや一般の劇場で見ることのできない小川プロの作品は、自主上映でしか鑑賞することができません。このため、小川プロ東北、小川プロ札幌といったように、全国各地で、小川プロ作品を上映するための少人数のグループ=支部的なものができたそうです。
 そうした上映運動が、各地のミニシアター設立の源流となっています。
 一方、ビデオアーチストでもあり、東京ビデオフェスティバル(TVF)の審査員を務める佐藤博昭さんは、ビデオカメラの登場とともにスタートしたTVFがどのような変化を遂げたかについて映像史的な観点から解説してくれました。第1回のTVFで、江ノ島の中学生が制作した『走れ!江ノ電』が、著名なアーチストを抑え大賞を受賞したことは、TVFを象徴していると力説。「アマとプロが共存しているのがすごいこと」と語ってくれました。
 三里塚のドキュメンタリーと東京ビデオフェスティバルという、一見接点がないように見える2つの流れですが映像作家の本田孝義さんの名司会で、ドキュメンタリー・ビデオアート・市民ビデオ(市民メディア)というそれぞれの潮流がどう分化し、今、再び出会おうとしているのか、俯瞰できる有意義な懇談会となりました。 (OurPlaneeTV白石草)

★ ブログ記事
オルター! 『日本のメディアアクティビズム』!!―岩本太郎ブログ(お前はただの馬鹿にすぎない)
 http://air.ap.teacup.com/taroimo/259.html

2010-08-27

録画UPしました―第1回

USTREAMで配信した第1回【自主メディアの夜明け】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#first

2010-08-10

第1回 【自主メディアの夜明け】

 かつて映画は大資本の映画会社が作るものだった。社会運動が盛り上がった1960年代~70年代、運動と並走するように自主製作・自主上映によって数多くのドキュメンタリ ー映画が生まれた。小川プロダクションが製作した三理塚シリーズはその代表的な作品である。一方、ビデオはテレビ局が使う高価なものだったが、1960年代末頃からポータブルビデオカメラの開発が進み、個人によるビデオ制作が始まった。
 1978年、日本ビクター主催により東京ビデオフェスティバル(TVF)が産声を上げる。同フェスティバルはいち早く「市民ビデオ」という概念を掲げた。

[ゲスト] 伏屋博雄 (元小川プロプロデューサー)
      小林はくどう (ビデオ作家 NPO法人市民がつくるTVF代表理事)
      佐藤博昭(教員ビデオ作家)
[司会]  本田孝義 (映像作家 VIDEO ACT!スタッフ)

◆ 日時 :2010年8月26日(木)19:00-21:30
◆ 場所 :素人の乱・12号店
        杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F(奥の部屋) JR高円寺駅~徒歩7分
        北中通り沿い素人の乱シランプリ向かい、アヤマ接骨院脇の階段を昇って奥
        当日問合せTEL:090-8647-5030(土屋)

◆ 参加費:500円
◆ 当日、インターネット動画配信・記録あり

◆ 主催 メディアアクティビスト懇談会 
Mail: maroundtable[a]gmail.com TEL: 03-3296-2720(OurPlanet-TV内)

【検証 日本のメディアアクティビズム】 8/26 スタート

 この度、メディアアクティビストの有志が集まり、全6回シリーズの懇談会を開催することになりました。今までのメディア運動の成果を振り返り、今後の課題を共有しようという滅多にない、と言うより、初めての試みです。 メディアのあり方に関心のある方は、是非、ご参加下さい!