スケジュール

第4-6回チラシ ダウンロード

日本のメディア運動のこれまでを振り返り、これからを展望する全6回のシリーズ企画。 今までのメディア運動の成果と問題点を整理し、浮かび上がった課題を共有していくことを目的としています。ディスカッションの時間も多く取り、メディアアクティビスト達の横の繋がりを強めるアイデアが生まれてくるようなイベントにしたいと思っています。

第1回 【自主メディアの夜明け】 8月26日(木)19時~21時半頃
かつて映画は大資本の映画会社が作るものだった。社会運動が盛り上がった1960年代~70年代、運動と並走するように自主製作・自主上映によって数多くのドキュメンタリ ー映画が生まれた。小川プロダクションが製作した三理塚シリーズはその代表的な作品である。一方、ビデオはテレビ局が使う高価なものだったが、1960年代末頃からポータブルビデオカメラの開発が進み、個人によるビデオ制作が始まった。1978年、日本ビクター主催により東京ビデオフェスティバル(TVF)が産声を上げる。同フェスティバルはいち早く「市民ビデオ」という概念を掲げた。

[ゲスト]:伏屋博雄(元小川プロプロデューサー)
               小林はくどう(ビデオ作家、NPO法人市民がつくるTVF代表理事)
[司会]:本田孝義(映像作家、VIDEO ACT!スタッフ)
第2回 【ペーパータイガーTVと日本のメディア運動】 9月30日(木)19時~21時半頃
1991年湾岸戦争支持一色のアメリカの中で、反対の声を挙げた市民メディア「ペーパータイガー
TV」は衝撃だった。かれらの来日を機に、92年日本でも「民衆のメディア連絡会」が結成された。
連絡会は、その後約10年にわたって、自主ビデオ制作・上映・交流集会・勉強会・共同ビデオ
リスト発行などを展開した。連絡会はまた、VIDEO ACT!(98年発足)・レイバーネット(2001年
発足)などを生む母体になった。このパートでは、連絡会を中心にした90年代のメディア活動を映像を交えて振り返り、課題・問題点を整理してみたい。

[報告]:松原明(ビデオプレス・レイバーネット日本)
[司会]:土屋豊(映画監督)

第3回 【市民メディアの勃興、挫折、現在】 10月27日(水)19時~21時半頃
1995年以降、ビデオカメラやインターネットの普及によって、市民による様々なメディアが全国に誕生した。2004年には名古屋で市民メディア全国交流集会が開催され、以降、メディア同士の交流が深まっている。その一方で、韓国では成功したオーマイニュースが日本に上陸するも失敗。日本では、市民メディアは育たないという声も囁かれた。市民メディアは今、どこにいるのか。これまでの課題と成果を共有し、今後の可能性を探る。

[トーク]:岩本太郎(フリーライター)
白石草(OurPlanet-TV)
下村健一(市民メディアアドバイザー) [予定]


第4回 【ネットアクティビズムとは何か】 11月25日(木)19時~21時半頃
オンラインネットワークを通して、人と人や、人と組織の間のコミュニケーション回路をどう創出し変容させていくのか。世界でも日本でも、80年代後半から、ここに強い意識をもって行動する人々が現れ始めた。近年では08年のG8洞爺湖サミットで、G8メディアネットワークが独自のサーバを駆使してオルタナティブな情報発信のプラットフォームを実現。90年代から国内外のNGOやJCA-NETで活動し、様々なサイバーアクションに挑戦してきた印鑰智哉さんをゲストに、日本社会でぶつかる大きな壁とそれを突破するために必要な道筋について考える。

[ゲスト]:印鑰智哉(NGO/市民運動のICT活用助っ人@tomo_nada)
[進行]:安田幸弘(レイバーネット日本共同代表)
松浦敏尚(市民メディアセンターMediRスタッフ)

第5回 【身体的メディアの実践】 12月16日(木)19時~21時半頃
テレビ、インターネット、飛び交う視覚メディアは、様々な演出によって「選ばれた出来事」を僕らに押しつけ、緩やかなしかし確かな統制をもくろみながら、いまなおそのスピードを加速させている。
この回では、そこから脱却するであろう、バナー、ステッカー、zineといった手触りのある複数のメディア、身体性を伴う空間的メディアについて、模索舎における主体的情報の窓口という実践、そしてIRAにおけるインフォショップという実践をみながら、例えばその発生源の1つともいえるDIYパンクシーンなどを通して話し合う。

[トーク]:成田圭祐(Irregular Rhythm Asylum)
五味正彦(模索舎元代表)
[進行]:細谷修平(Media Champon)

第6回 【ネットでの動画配信の発展と課題 1月26日(水)19時~21時半頃
2001年9月11日以降にアメリカが起こした「対テロ」戦争の経過とともに、抵抗する側からのインターネットを使った動画配信はその展開を加速させた。この回では、それらの成立過程から現在までに起きたネットでの動画配信をめぐるさまざまな出来事を振り返る。また、昨今広がっているUSTREAMなどのネットによる動画配信の展開をみながら、メディアと運動をめぐる現在を話し合う。

[トーク]:山川宗則(Media Champon)
藤井光(映像ディレクター・美術家)
川井拓也(ヒマナイヌ)
小林アツシ(映像ディレクター・ビデオアクト反戦プロジェクトスタッフ)
[進行]:細谷修平(Media Champon)