2010-11-28

資料と報告―第4回

当日配布資料

★報告
 第4回のゲストは印鑰智哉さん。90年代からPARCやJCA-NET、グリーンピースなどのNGOで活動し、様々なサイバーアクションに挑戦してきた方だ。
 印鑰さんは、インターネットやコンピュータ技術の変化発展に応じて、運動のスタイルの再評価・再定義が必要だと強調した。特にメーリングリストやWebサイト・ブログを持っていても、その位置づけや活用方法が適切でないと運動のタコツボ化状態から抜け出せないと言及。ツイッターやフェイスブックなどSNSによるつながり合いと広報宣伝をブログやサイトと連動させながら、情報の流れる構造を変化させていくことが重要だと述べた。

 たしかに運動内において、インターネットやコンピュータ技術の位置づけは未だに下流工程だと言えよう。つまり、自らの態度を表明し、よびかけ、つながり、記録していく運動サイクルの中で、未だに周縁的な存在に留まっている。しかし、運動とは、人間と情報のネットワーク(ストリーム)をデザイン(再構築)していくことに他ならない。
 よびかける・つながる・参加する(SNS)、記録する・蓄積する・整理する(データベース)、コンテンツデザイン・ユーザビリティ(CMS)、魅せる(ビジュアルデザイン)、干渉・介入から無縁(独立サーバとセキュリティ・通信の秘密)、情報共有と著作権(ライセンス)などを挙げてみれば、最近のwikileaksの例をみるまでもなく、もはやICTの利活用や技術の習得それ自体の政治性が極めてわかりやすい時代になっていると言える。そのことに自覚的な運動展開や運動スタイルの刷新をはかろうとする動きをネットアクティビズムと言うことができるだろう。(MediR 松浦敏尚)

録画UPしました―第4回

USTREAMで配信した第4回【ネットアクティビズムとはなにか?】をアップしました。下記リンクで御覧ください。
http://martable.blogspot.com/p/videos.html#fourth