★ 報告
8月26日(木)、高円寺の素人の乱12号店で「検証・日本のメディアアクティビズム」が開催しました。第1回となる今回のテーマは「自主メディアの夜明け」。
元小川プロダクションのプロデューサー伏屋博雄さんとTVF審査委員の佐藤博昭さんをゲストに招き、1960年代から80年年代のメディアと運動について話を伺いました。
伏屋さんは、現地の農民と生活を共にしながら三里塚闘争を描き続けた故小川紳介監督のいわば金庫番。岩波映画時代に、小川紳介が土本典昭らと切磋琢磨した「青の会」の話を皮切りに、カンパを集めながら全国各地で上映会を展開した日々を生々しく語ってくれました。
テレビや一般の劇場で見ることのできない小川プロの作品は、自主上映でしか鑑賞することができません。このため、小川プロ東北、小川プロ札幌といったように、全国各地で、小川プロ作品を上映するための少人数のグループ=支部的なものができたそうです。
そうした上映運動が、各地のミニシアター設立の源流となっています。
一方、ビデオアーチストでもあり、東京ビデオフェスティバル(TVF)の審査員を務める佐藤博昭さんは、ビデオカメラの登場とともにスタートしたTVFがどのような変化を遂げたかについて映像史的な観点から解説してくれました。第1回のTVFで、江ノ島の中学生が制作した『走れ!江ノ電』が、著名なアーチストを抑え大賞を受賞したことは、TVFを象徴していると力説。「アマとプロが共存しているのがすごいこと」と語ってくれました。
三里塚のドキュメンタリーと東京ビデオフェスティバルという、一見接点がないように見える2つの流れですが映像作家の本田孝義さんの名司会で、ドキュメンタリー・ビデオアート・市民ビデオ(市民メディア)というそれぞれの潮流がどう分化し、今、再び出会おうとしているのか、俯瞰できる有意義な懇談会となりました。 (OurPlaneeTV白石草)
★ ブログ記事
オルター! 『日本のメディアアクティビズム』!!―岩本太郎ブログ(お前はただの馬鹿にすぎない)
http://air.ap.teacup.com/taroimo/259.html